TVアニメ『鬼平』DVD&Blu-ray発売記念イベントが開催。堀内賢雄らキャスト陣&スタッフが作品への愛情を語る

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先日8月25日に「TVアニメ鬼平」のブルーレイ・DVDBOXが発売されたことを記念して、本日9月21日にイベントが開催された。
本イベントでは監督である宮繁之監督と劇中の登場人物を演じた堀内賢雄さん(長谷川平蔵役)、朴ロ美さん(おまさ役)、岩男潤子さん(平蔵の妻・久栄)、関智一さん(金子半四郎)、本作のクリエイティブプロデューサーを務めた丸山正雄氏、劇中音楽を手がけた田中公平氏、川村竜氏が登壇し、観客とのトークショーが行われた。

MCから登壇者の紹介がされた後、大の鬼平ファンでもある丸山クリエイティブプロデューサーへ本作の監督に宮繁之監督を起用した経緯が聞かれると、
「以前一緒に仕事をしたことがあって、彼こそ相応しいと思い声をかけさせてもらいました。」とコメント。
また、作品について聞かれると、「これ以上のものはないですね。原作の面白さとアニメの躍動感という組み合わせは挑戦的な取り組みではありましたが、偉大な作品をアニメで表現できて、とても楽しかったです。」と作品にかけた愛情を語った。

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続いて宮繁之監督に、「鬼平」を制作するにあたって大事にしたところを聞くと、「原作も絶大な支持されている作品だけにとにかく誠実に制作にあたるしかないと思いました。たくさんの声優さんに普段と違う演技をしてもらい、実写のトレースではいけないと思い、僕らのベストをやるために力を合わせてきました。僕以外の皆さん、たくさん苦労をされたと思います。本当にありがとうございました。」とコメント。
また時代劇ということで、かっこいいと話題になった殺陣の演出について聞かれると、「丸山さんが鬼平ファンということもあり、お力を借りて殺陣に迫力をつけつつ、僕は原作者の池波さんが作られた作中のドラマを今の人に届けることが僕の使命だと思い、制作を進めていきました。」と語った。

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次に声優陣から挨拶。まずは主人公・長谷川平蔵役?堀内さんは「たくさんの人から、プレッシャーがあったでしょ、と言われましたが、喜びでいっぱいで現場に入りました。しかし、なかなか監督からオッケーが出ず、苦しい思いもしてたんですけど、段々僕の中のMっ気が目覚め、苦しさが快感に変わってきました(笑)苦労の甲斐もあって、とってもいい作品が出来ました!」と会場の笑いを誘いつつ、現場での苦労話がされた。

次におまさ役の朴さんは「劇団に所属してるのですが、養成所時代によく女囚ものみたいなエチュード芝居をやることがすごく多かったんです。そのときにお手本にしてたのが女優の梶芽衣子さんだったんです。ドラマ版の「鬼平犯科帳」で梶芽衣子さんが演じられたおまさを演じさせていただけて、とっても興奮しました。今回は、物語の一番重要な部分を大事にしていこうというのが監督や丸山さんの気概からすごく伝わりまして、難しく考えずに芝居に集中できました。老若男女問わず、一人でも多くの方に見ていただきたい作品になっていると思います。皆さん宣伝お願いします!」自身の経験と共に現場や作品への思いが語られた。

次に金子半四郎役の関さんから「ドラマでは近藤正臣さんが演じられましたが、声優界では僕しかいないなと思いましたね(笑)。今までと違う演技を求めたと監督もおっしゃってましたけど、ステレオタイプの演技をすると監督から激が飛んだりもして、そんな刺激ある場にいられたことが本当嬉しかったです。普段はスネ夫やウィスパーをやることが多いですが、こんな二枚目を演じられて感激です!」と今までにない雰囲気の役を演じたことへの思いを語った。

最後に平蔵の妻・久栄役の演じた岩男さんから「皆さんのお話からも伝わったと思いますが、熱気と活気に溢れる現場で憧れの久栄を精一杯演じさせていただきました。普段は子どもっぽい声なんですけど、(実写でおまさ役を演じた)多岐川裕美さんの演技を観たり、声のトーンを下げたりして、久栄を自分のものにするように頑張りました。今日見ていただく4本もとっても素敵なお話なので、どうかSNSなどで宣伝をお願いいたします。」と演技をするための努力について語った。

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次に劇中の音楽についての質問になると、劇中音楽を手掛けた川村氏から「アニメの音楽を作ったのは今回が初めてだったんですけど、こんな豪華なメンバーの方と作品を作ることができて光栄です。」とコメント。
また、裏話として田中氏から「僕の作った曲より川村君の作った曲の方が劇中使われていることが多かったんですけど、宮監督に何か賄賂めいたものでも渡したの?(笑)」と冗談を交えて話を締めくくった。

「鬼平ナイト」イベントの最後に締めの挨拶として、堀内さんから「人生で初めて真面目にしゃべります(笑)。鬼平という偉大な作品でいろんな分野のプロが本気中の本気をふり絞って、素晴らしい出来となりました。ブルーレイとDVDも発売し、今回はスクリーンでご覧できることとなりました。まだまだ鬼平は終わったわけではありませんので、これからも鬼平ワールドを広めていきたいと思います。今夜はありがとうございました。」と最後まで笑いが沸き起こる中、和気あいあいとした雰囲気のトークイベントとなった。

公式サイト

(C)オフィス池波/文藝春秋/「TVシリーズ鬼平」製作委員会