映画『聲の形』初日舞台挨拶に入野自由、早見沙織、松岡茉優ら8名が登壇

京都アニメーション制作による映画『聲の形』が初日を迎え、主要キャスト、山田監督が登壇し舞台挨拶を行った。
MCの呼びかけにより、主人公石田将也を演じた入野自由さん、ヒロイン西宮硝子役の早見沙織さんをはじめメインキャストを務めた金子有希さん、石川由依さん、潘めぐみさん、豊永利行さん、小学生時代の石田将也役の松岡茉優さん、山田尚子監督の総勢8名が登壇。それぞれが初日を迎えた想いを一言ずつ観客へ伝えながら和やかな雰囲気で進行した。

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―ひと言挨拶

入野:「こんなに沢山の方にお越し頂いてうれしいです、ありがとうございます。この作品は、重いテーマを扱っていますが、核の部分は繋がりたいのに繋がれない、伝えたいのに伝えられない、そんな人とのディスコミュニケーションの部分を描いています。」

早見:「初日に観に来てくださってありがとうございます。この作品は個性的なキャラクターが沢山いるけど、みんなでひとつの人間というような気がしています。きっと誰もが共感できる作品になっていると思います。」

松岡:「小学生の将也を演じました。始めは(将也は)いじめっ子で目を塞ぎたくなるようなこともあって、なんでこんなことをするんだろう、と思っていたんですが、山田監督が将也を「純粋無垢なヒーロー」とおっしゃいました。ちょっと見方を変えてみると、ようやく少し理解ができて将也という少年に愛をもって演じることができました。今では全員が愛すべきキャラクターです。」

―役どころについて

早見:「聴覚障害をもっている女の子なので、最初はどうやったらいいんだろうと思ったのですが、アフレコの前に山田監督と(音響監督の)鶴岡さんとお話する機会がありました。その時、硝子は「伝えたいのに伝えられない、もがいて、必死に生きているふつうの女の子」ということを聞いてから、作りこまずに演じることができました。硝子は人間味に溢れていて、絵の細かい部分で硝子のかわいらしい一面が描かれているのでぜひ注目してください。

入野:「山田監督に高校生の将也は“大きな小動物がおびえている感じ”という例えをもらったのでそれをよりどころにして演じました。」

松岡:「私は『ハンバーグって感じでお願いします!』と言われました。(笑)。わたしがこの舞台挨拶にいるのは、監督の熱烈なオファーですよね?! 名だたる声優さんの中にわたしのような新人俳優が・・・そこは強めにお願いします!(笑)」

山田監督:「松岡さんが出演されているドラマが好きで夢中になっていたんです。そのときの松岡さんの役と、小学生将也がどこかつながる思いがしたのでダメ元でオファーさせてもらいました! 『聞こえ』だけではない物質としての音。振動として体に伝わる音、というものも大切にした、彼の生きている世界まで悩まないように将也を包む世界の美しさを丁寧に作りたいと思いました。

―観客へメッセージ

入野:「この作品の魅力は、正直にまっすぐな感情を描いているところです。皆さんに純粋に感じ取っていただけたらうれしいです。」

早見:「初日に観に来てくださってありがとうございます。“こえ”にならない“こえ”がいっぱいつまっていて、開けたくなかったひきだし、思い出すのも忘れていた子供の頃のひきだしがこじ開けられる作品です。それでも開けることを厭わずにまっすぐ観て頂ければと思います。」

山田監督:「昨日、主題歌を担当してくださったaikoさんがライブでこの曲を初披露するということでお会いしてお話したのですが、原作への愛情がすごい熱量で伝わってきました。aikoさんあふれちゃってました(笑)この歌にはその想いがすごく詰まっていると思います。まっすぐな心を描いた、(心を)むきだしにして作った作品です。愛情を持ってスタッフ皆で一生懸命つくりました。どうか皆さんの明日に繋がる希望になりますようにと、願っています。ありがとうございました。」

公式サイト

(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会